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今週のビットコインニュースまとめ|2026.4 week03

今週のビットコインニュースまとめ|2026.4 week03

今週もビットコイン関連で話題になったニュースを日本ビットコイン産業株式会社独自の目線でまとめます。コーヒーを片手にチェックしてください☕️


米シンクタンクによるビットコイン課税制度の抜本改革提言

米国のリバタリアン系シンクタンクであるカトー研究所(Cato Institute)は、現行のビットコイン課税制度が、通貨としての利用を阻害していると批判する論考を公開しました 。

研究員のニコラス・アンソニー氏は、ビットコインを日常の決済(コーヒーの購入など)に利用するたびに、取得価格や損益額を記録・申告しなければならない現行の「譲渡所得税」の構造が、一般市民にとって過大な負担になっていると指摘しています 。これにより、申告書が膨大なページ数に達するだけでなく、税務調査への不安から新規参入者の利用意欲が削がれていると論じています 。

主な提言内容

  • キャピタルゲイン税の完全廃止、または日常的な少額決済を非課税とする「少額免税(de minimis tax)」の導入 。
  • 既存の「仮想通貨税公平法」で定められている200ドル以下の免税閾値を、平均的な家計支出を参考にさらに引き上げること 。

ビットコインの量子耐性移行案「BIP-361」のドラフト提案、脆弱アドレス凍結案で議論紛糾

ジェームソン・ロップ氏らにより、ビットコインの量子コンピュータ耐性を高めるための改善提案「BIP-361」(Post Quantum Migration and Legacy Signature Sunset)のドラフトがGitHubに公開されました 。

この提案は、将来的な量子コンピュータによる暗号解読リスクに備え、特に初期(2009〜2011年)に使用されたP2PK形式など、量子攻撃に脆弱なアドレスのビットコインを段階的に凍結・移行させるという内容です 。これにはサトシ・ナカモトが保有するとされる約110万BTCも含まれる可能性があり、コミュニティでは「安全性」と「所有権(資産の不可侵性)」を巡って激しい議論が巻き起こっています 。

提案されている移行の3段階

  1. フェーズA: 有効化から約3年後、量子脆弱なアドレスへの新規送金を禁止 。
  2. フェーズB: その2年後、古い署名形式(ECDSA等)を無効化し、未移行の資産を事実上凍結 。
  3. フェーズC: ゼロ知識証明を用いた救済措置により、シードフレーズ保持者が資産を回収できる仕組みの構築 。

米国大手証券チャールズ・シュワブによる現物取引サービス開始

米国最大級のオンライン証券会社であるチャールズ・シュワブ(Charles Schwab)が、個人投資家向けにビットコインおよびイーサリアムの現物取引サービス「Schwab Crypto™」の開始を公式に発表しました 。

これまで同社はETFや先物を通じた間接的な露出を提供してきましたが、数週間以内に段階的に直接取引を解禁します 。約12兆ドルの預かり資産を持つ巨大金融機関が参入することで、デジタル資産が伝統的なポートフォリオ(株式や投資信託)と並ぶ一般的な投資対象としてさらに主流化することが期待されています 。

サービスの仕組み

  • カストディ: チャールズ・シュワブ・プレミア・バンクが担当し、サブカストディと取引実行にはPaxos(パクソス)の規制下にあるインフラを採用 。
  • 手数料: 1取引あたり75ベーシスポイント(0.75%)に設定 。

ビットコインマイナーの保有残高が今サイクルで6.1万BTC減少

オンチェーン分析プラットフォームのクリプトクアント(CryptoQuant)によると、2024年の半減期以降の今サイクルにおいて、マイナー全体のBTC保有量が約6万1,000BTC減少したことが判明しました 。

これは、採掘報酬が半減したことでマイナーの収益環境が厳しくなり、採掘コストの回収や財務戦略の立て直しのために保有資産を売却している実態を反映しています 。特に北米上場大手のマラソンデジタル(約1.3万BTC売却)やライオットプラットフォームズ(約4,000BTC売却)の動きが顕著です 。マイナーの保有残高減少は、市場供給における重要な指標として機関投資家からも注視されています 。


テザー社によるビットコイン準備金の拡充

ステーブルコインUSDTの発行元であるテザー社は、約7,050万ドル相当(951 BTC)のビットコインを準備金アカウントへ送金しました 。 これは2023年に導入された「四半期ごとの純利益の15%をビットコイン購入に充てる」という方針に基づくものです 。現在、テザー社のビットコイン保有量は約97,141 BTCに達しており、民間企業として世界トップクラスの保有規模となっています 。 参照URL: https://bitcoinmagazine.com/news/tether-moves-over-70-million-in-bitcoin


テザー社によるセルフカストディ型ウォレット「tether.wallet」の提供開始

ステーブルコインUSDTの発行元であるテザー(Tether)社が、ユーザー自身が秘密鍵を管理するセルフカストディ型のデジタルウォレット「tether.wallet」を発表しました 。

  • 主な機能と特徴:
    • ビットコイン(オンチェーンおよびライトニングネットワーク)に加え、USDT、XAUT(金連動トークン)、USATに対応しています 。
    • 「name@tether.me」のような、人間が読み取りやすい識別子(ユーザー名)を使用した送金が可能です 。
    • 取引手数料を送金資産から直接支払える仕組みを採用しており、別途ガストークンを保有する手間を省いています 。
    • オープンソースの「ウォレット・デベロップメント・キット(WDK)」を基盤に構築されています 。
  • 重要性:
    • これまで決済や流動性などの金融インフラを提供してきた同社が、エンドユーザー向けの直接的なプロダクト展開へと舵を切ったことを意味します 。
    • 2026年3月時点で5.7億人以上のユーザーを抱える同社の技術基盤を、グローバルな決済手段として一般ユーザーに開放する狙いがあります 。

ゴールドマン・サックスによる「ビットコイン・プレミアム・インカムETF」の申請

米金融大手のゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)が、オプション取引を活用した新しいビットコインETFの立ち上げに向け、米証券取引委員会(SEC)へ届け出を行いました 。

  • 商品の仕組み:
    • 現物ビットコイン(または既存の現物ビットコインETFのシェア)を保有しつつ、そのポジションに対してコールオプションを売却する「カバード・コール」戦略を採用しています 。
    • この構造により、オプションのプレミアム(手数料)を収益として投資家に分配することを目指します 。
  • 重要性:
    • ゴールドマン・サックスが他社製品の保有だけでなく、自社で利回り重視のビットコイン金融商品を「製造」する側へ転換したことを示しています 。
    • ビットコインを単なる投機対象ではなく、構造化された「収益資産(利回り資産)」の裏付けとして活用する動きが、ウォール街で本格化しています 。

ホルムズ海峡におけるビットコイン決済要求の真偽分析

イランがホルムズ海峡を通航する船舶に対し、ビットコインでの通航料支払いを求めているとの報道について、ギャラクシー(Galaxy)社のリサーチ責任者が分析を公開しました 。

  • 分析の背景:
    • 英フィナンシャル・タイムズは、イランが制裁による追跡を回避するため、1バレルあたり1ドル相当のビットコインを要求していると報じました 。
    • しかし、ビットコインの通常のオンチェーン取引では「数秒以内での決済」や「高度なプライバシー」の確保が技術的に難しいため、報道内容に疑問が呈されています 。
  • 技術的な論点:
    • 仮にライトニング・ネットワークを使用したとしても、スーパータンカー1隻分(最大200万ドル規模)の支払いは、現在のネットワークの送金制限を超過する可能性があります 。
  • 重要性:
    • ビットコインが「検閲耐性の高いデジタルゴールド」として、国家間の地政学的な文脈でどのように評価され、また技術的な限界がどこにあるのかを浮き彫りにしています 。

編集者のあとがき

最近、「量子コンピュータがビットコインを危険にさらすかもしれない」という議論が活発に起こっています。

量子コンピュータは従来とまったく異なる原理で動く次世代の技術です。将来的に高性能な量子コンピュータが登場すれば、ビットコインが安全性の根拠とする暗号技術を解読できてしまう可能性があります。現時点ですでに全ビットコインの34%以上が攻撃を受ける状態にあるとされています。

こうした背景から、開発者のJameson Lopp氏らが「BIP361」という改善案を今週提案しました。古い暗号方式を使うウォレットに移行期限を設け、期限までに対応しなかったコインは無効化する、というものです。

この提案には厳しい意見が多く見られました。「自分のコインを強制的に使えなくするのは、事実上の没収だ」という批判や、「一度このような介入を認めれば、将来どんなコインでも凍結できる前例になる」という懸念の声が上がっています。そもそも量子コンピュータの脅威はまだ現実のものではない、という指摘もあります。

ベストな解決策がなかなか見つからない状況で、多くのユーザーやエコシステムが納得できる落としどころが見つかるのか、少し心配なところです。